猟師を増やすためには?(狩猟の魅力まるわかりフォーラム@名古屋)

昨日、環境省が行う「狩猟の魅力まるわかりフォーラム」(名古屋会場)にいってきました。

狩猟に興味のある人、狩猟免許をとってみたい人向けのイベントです。

猟師は近年少なくなっています。とくに若い猟師が少ないです。環境省としては猟師を増やしたいんですね。

かなり盛況でしたよ!

千松さんをはじめ、現役猟師さんの話をきけてよかった!

フォーラムに来ているのはどんな人?

狩猟の魅力まるわかフォーラム愛知 1

フォーラム参加者は

  • 趣味で狩猟をしたい人
  • 獣害、鳥害で困っている人(農業関係者、行政)
  • 狩猟体験ツアーなど企画者(地域おこし)

このあたりがメインでしょうか?

ぼくみたいに自給目的、さらにはビジネスにしようとしている人は少ないという印象です。

お金の話は誰に聞いたらいいかわからないし、答えられそうな人もいないみたいです。

狩猟の目的とは?

狩猟の目的をざっくり分けると

「レジャーとして楽しみたい」

「農作物被害を守るために、狩猟しよう!ただ殺して処分してはもったいない(道徳的でない)からその肉や皮を活用しよう!」

というのが、主流です。貪欲に肉や皮が欲しくて狩猟している人はほとんどいません。

トークセッションのテーマから考える狩猟減少の要因

狩猟の魅力まるわかフォーラム愛知 2

後半の若手猟師のトークセッションのテーマとしては

  • なぜハンターになったのか?
  • 周りの人の反応は?
  • 命を奪うことに抵抗があるか?

がメインの話題でした。

トークセッションの内容も考えると主催者(環境省)は狩猟者が少ない要因を「精神的ハードル」や「周囲の目」であると分析しているということでしょうか?

しかし、はたしてそうなのか?

実際トークセッションに登壇した猟師さんのはなしを聞いていると、批判的な意見は少数なのかな、とも思います。

ネットで猟師がアップした写真が炎上しているのを過剰に取り上げられているんじゃないでしょうか?

狩猟に対する世間の認識は「無関心」

「好き」の反対は「嫌い」ではなく「無関心」と言われますが、狩猟に対する世間の対応は基本的には「無関心」です。

実際、みなさん興味ないでしょ(笑)

「わたし狩猟免許とろうと思うんだけど」って言って、家族や友人から大反対されている話はほとんど出てきませんでした。

(「かわいそー」と言われるくらいのことはあるそうですが)

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狩猟者が減っているのはなぜ?

狩猟は趣味としてはハードです。

  • 手続きがとってもめんどくさい(試験の内容は楽なのに)
  • 猟具にお金がかる(特に猟銃)
  • 体力的にきついし、捕れない日もある

それでいて職業として成立が難しいです。

  • 収益が少ない
  • 収益が不安定
  • フリーランスで組合もない

趣味としてはハードルが高いし、職業にするには難しい、という「帯に短し、たすきに長し」の状況であるからではないでしょうか?

そう考えると猟師を増やすには

  • 趣味としてのハードルを下げる
  • 職業猟師が成立する仕組み

のふたつが必要です。

あまり語られない行政と現場のギャップ

また、地元の年寄り猟師とうまくいかなくて猟をやめてしまう若い猟師も少なくないはずです。

ぼく自身も、地元猟友会の方に連絡をとって、猟に同行させてもらおうと思いましたが、「私も年であんまり猟にでてなくて…」「天気があまりよくないから…」とはぐらかされ、「行くときにはこっちから連絡しますから。」と言われたきり、なんの音沙汰もない状況です。

その人は罠をいくつか仕掛けているらしいので、定期的に見回りに行っているはずなのですが…。

行政は若手の狩猟者を増やしたいと思っているのかもしれませんが、地元の猟師は「地元の同世代の顔なじみの仲間と今までどおり、マイペースにやってきたい」のではないでしょうか?

自分はリタイヤしてのんびりやりたいのに、新しい若手が入ってきて人間関係をつくったりイチから猟を教えたりしなければならないのは、おっくうになっていても不思議はありません。

そうした行政と現場の猟師のギャップはほとんど取り上げられることはありませんが、少なからず存在しているはずです。

若者を呼ぶだけではなくフォローする

行政ややる気のある団体が若者猟師の取り込みに積極的ですが、新米猟師に猟を教えるのは地元の猟師の役割です。

そんなことは義務でもないし、もちろん無償なのですが、それしか方法がないのが現状です。

国家資格でここまで地位が低いのも珍しいですね。

若者を呼んで免許とらせて終わりじゃなくて、そのあとのフォローしないとです。

それを行政がやるのか、猟友会がやるのか。

広報活動をどうするか?

とはいえ、若者を狩猟に呼び込むことを考えましょう。要は広報活動ですね!

静岡県の猟友会の公式サイトが、無料のヤフーブログなのをみても、あんまり力はいってない感じはしますね。

▼その点でマンガ「山賊ダイヤリー」はかなり貢献してると思います。猟師のバイブルです(笑)

山賊ダイアリー直筆

でも猟師のメディア露出がまだまだ少ない。世間の理解もまだまだです。

「美人すぎる…」みたいに美人・イケメン猟師を発掘できないでしょうか(笑)

写真集やカレンダーなんかつくっても面白そう!

ぼく写真撮るの好きだし、やってみようかなー。

もしくは、タレントさんを猟師にしたらどうでしょう?

アイドルが狩猟免許とって猟に挑戦するドキュメンタリーなんかメディアに受けそうじゃないですか?

女優の杏さんなんかが有名ですが、あんまり公にその話が出てくることはないですね。

狩猟に対する批判的な意見もありますので、事務所側がNGなのかもしれませんね。

おわりに

そもそもなぜ猟師が減ったのか?

猟師は増やさなければならないのか?(狩猟以外で獣害、鳥害を減らす方法はないのか)

自然環境保護という視点では、そのあたりさらに高い視点で議論もするべきなのかもしれません。

ぼくの場合はあくまで自給目的で、その延長でビジネスが作れればと思ってますので、ちょっと視点が違います。

さてさて、どうやっていきましょうか。