川根地区の「巨樹の会」の会合に参加。 地元の木のある風景を残すということ。

昨日、川根地区の「巨樹の会」の会合に参加してきました。

こんにちは。「ウドの大木」ことリョータロー(@ryotaromm)です。

巨樹の会とは、とーっても簡単に言うと「川根地域の巨木を愛でる会」とでもいいますでしょうか?
2007年に川根地区の巨樹73本をまとめた冊子「川根町の大きい木・古い木・めずらしい木」を作成しています。

もう10年前のことなので中には枯れて伐採してしまった巨樹もあります。
そのあたりのデータベースの整理もしていきたいとのお話でした。

注:この記事で使っている写真はイメージです。

巨樹の会が守るもの

巨樹の会というのは単純に「自然をまもろう!」ということなのかな?と思ってました。もしくは木が好きな人が集まってるのかな?と。あんまりマニアックな話をされたらどうしようと心配でした(笑)

でも、実際に会合に参加してみると、もちろんそんなことはありません。

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巨樹の会が守っているのも…それは…。

思い出の中にある光景に地元の巨樹が焼き付いている。
そんな思い出の拠り所としての地元の巨樹。
先代達から受け継いできて、自分たちが子どもの頃から慣れ親しんだ風景を残していきたい。
そんな思い入れのある「巨樹がある風景」を先代から自分の子どもたちに残していきたいということなんだと思います。

ぼくは、10年前作成された冊子の内容を再編してサイトにアップしたりするようなことを考えたりしてました。
でも、自分たちの心の内に残った風景を残していくという意味では、外に発信しようなんて考えは余計な御世話だったかもしれません。

巨樹伐採のエピソードを一つご紹介

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巨樹の会には林業協同組合の方も入っており、枯れてしまった巨樹の伐採を手がけた人がいました。その方からきいた話です。

 

川根地域のなかの抜里地区というところにあった ある「松」の木。

樹齢はおよそ200年。

2、3年前に枯れてしまい、伐採することになりました。

地主の方は心を痛めていたそうです。

「たとえ枯れてしまって仕方ないとはいえ、先祖から守ってきた松を自分の代で切ってしまうことになるとは…」

そして、いよいよ伐採。

そのときに、業者さんが辺りを調べると枯れた松葉が屋根の雨どいに詰まっていたそうです。

そこから新しい松が芽吹いており、それを大切に苗にして保管しておきました。

松の伐採後、家主さんにその松の苗を「この松が、2代目だね」と言ってわたしたところ、とても喜んだということです。

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巨樹はただの自然物ではない

巨樹の会がまもっているのは、「自然物としての木」ではありません。

川根という土地に暮らす人たちの歴史だったり、心のなかの原風景だったり。

その土地土地の巨木とともに歴史を刻んできた人々の記憶。

巨樹の会が守っているのはそんな記憶なのかもしれません。

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参考

巨樹の会