6/25日に東京駅八重洲口前の移住・交流ガーデンで行われました「しずおか移住・交流カフェ」。
ぼくもメインゲストではないんですが、ちゃっかり参加してきました。
そこで出会った静岡への移住希望のご夫婦からこんな言葉が。
移住定住に関する「情報の量が足りない」と。
会場となった移住交流ガーデンにはところ狭しと、各地方のパンフレットやイベントチラシが並んでいますし、ネット上には移住ポータルサイトが乱立しています。
そんな状況で「情報の量が足りない」と??
ネットの情報は「見てもわからない」
「ネットには情報が多すぎて見てもわからない。」
とその方は言いました。
ぼくら島田市の地域おこし協力隊も6/1に移住定住支援ポータルサイトを立ち上げたわけですが、たいしてアクセス数はかせげてません。
各都道府県ごと、各市町村ごと移住ポータルサイトを乱立させている状況はもはやレッドオーシャンど真ん中です。
移住希望者も一つ一つのサイトを丁寧に読み込んでいくほどヒマではありません。
似たり寄ったりの移住サイトに載っている情報は、ひょっとしたらそんなに役に立っていないのかも。
「情報の”量”が足りない」
「情報の”量”が足りない」
というのはネット上に溢れかえっている情報のなかに「使える情報」が足りていない、という意味なんだと思います。
サイト作る側は「なるべくたくさん情報を!」とがんばりますが、それが「ジャンクな情報」を生み出してしまっているようです。
んー。島田市の移住ポータルサイト「住んでごしまだ」もちょっと戦略を練り直す必要があるかもですね…。
情報が増えれば増えるほど、受け取る側に届くまでに薄まってしまっているという感じです。
チラシ広告やパンフレットもおそらく同じ。
選択肢が増えすぎて選べないという状況。
一番ほしい情報は移住者の体験談
「一番ほしい情報は移住者の経験談。」
「移住者の数だけ移住のパターンがある。」
「なるべく色んなパターンを知りたい。」
移住希望者からのことばです。
移住相談窓口やイベントなど「オーソドックス」な方法を経由してくる人って意外と少ないな、って思うのがぼくの感覚。
実際そりゃそうで、「移住」ではなく「引っ越し」って考えると当然なんですよね。
仕事の関係で住むところを変える人もいるし、いい物件があったから引っ越して近くで仕事をする人もいる。
Uターンだってあるし、嫁ターンみたいなことだってある。
移住者の数だけ移住のプロセスがあるのは当然なんですよね。
移住を支援する立場で考えると、
ネットで情報収集→移住相談窓口→イベント参加→移住ツアー参加…
のようなプロセスを想定しちゃうんです。
でも、実際に想定しているプロセスを通って移住する人って少数派なんですよね。
移住者インタビューに力入れていこうかな…。
一番参考になる情報はやっぱり「対面」
そして一番移住者希望者が信用しているのは、そんな移住経験者からの「対面」での情報。
「情報の”量”がたりない」という話があったように、すでに移住希望者のみなさんはネットの情報に価値をおいていません。
そうなってくるとやはり情報の質が高い「対面」が求められているようです。
さらに、移住コンシェルジュや相談窓口といった「担当者」の話というのも欲していない。
「移住経験者の話が直接きける」イベントが盛況なのもうなずけます。
公式サイトの情報より口コミサイトの情報の方を参考にしているっていう人が多いのも、もしかしたら似たようなことなのかもしれませんね。
「バイラルメディア」っていうのも余地がありそうです。
「バイラルメディア」を簡単に説明すると、「TwitterやFacebookなどのSNSで拡散されることを目的とした、動画や画像を中心に構成されたブログなどのメディア」となります。
逆にネットをどう使うか?
じゃあネットがまったく役に立たないかというと、そういうことではありません。
たしかに、「決め手」にはならないんですが、「まず最初に手をつけるのがネット情報」というのは間違いないようです。
web情報で一番求められるのが「移住経験者の話が直接きける」イベント情報。
もちろんその先の移住ツアーなんかの情報提供もwebが有効になるはずです。
島田市もまずやるべきはイベントやツアーのなのかもしれないですねー。
おわりに
WEBやチラシ広告でどんなにがんばっても伝わらないものってあるんです。
「決め手」になるのは「移住経験者の対面での話」というのは参考になりましたね!!
でもただ、単純に「ネットがダメだ」ってことではなくて、ネットにはネットの役割があるということ。
ネットをどう使って「決め手」に持ち込むのか?というのが今後の方向性になりそうです。
「2の矢」でもあるイベントやツアーっていうのもすでにレッドオーシャンになってきているので、どんなトガッた企画をするのかっていうことも考えなくては!