日刊ゲンダイさんの2016年6月11日の記事。
42億円の税金がムダに 「地域おこし協力隊」の厳しい実状 | 日刊ゲンダイDIGITAL
地域おこし協力隊に関わる人みなさんはシェアしましたか?
地域おこし協力隊の推進に約1.6億円の予算が組まれ、隊員1人当たりに約400万円が総務省(特別交付税)から支給されている。15年度は2625人の隊員が活動しているので、少なくとも、15年度は106億円の予算が費やされ、42億円がムダになった計算だ。
ちょっと気になることろはありますが、いい記事ですね!
地域おこし協力隊について、いままでこういう「お金」の視点が欠けてました!
ぼくは現在、地域おこし協力隊1年目なんですが、地域の人は「地域おこし協力隊には税金が使われている」という認識がない、と感じています。
「地域おこし協力隊に税金が使われている」ってちゃんとわかってる?
いままでは「ハコモノ」みたいな「ハード」ばかりに使われていた税金が、地域おこし協力隊という「人」に税金が投じられるという斬新な制度。
それが「地域おこし協力隊」。
流行りにのって協力隊を採用したはいいけど、斬新すぎて、うまく使えてない自治体や地域が溢れかえってるんじゃないでしょうか(笑)
この記事の「いいな」と思うところは、地域おこし協力隊には税金が使われているということを考えさせてくれるってところです。
ぼくの活動を省みてみると、地域の人たちに「地域おこし協力隊の活動に税金が使われている」という認識はほぼありません。
地元の人は「タダだから使わないと損」くらいに思ってる
地元の人たちは協力隊をどう思っているか?
たぶん「タダで使えるなら使わないと損」くらいの認識だと思います。
単純にイベントに呼んで一人分の人手としてしか使えない自治体や団体が多いんじゃないでしょうか?
ぼくら協力隊の活動は税金によって行われています。
タダじゃないっす。あなたが払った税金です。
「協力隊をうまくつかう」=「税金をうまくつかう」ってことです。
大丈夫ですかー?税金うまく使えてますかー?
この記事は税金(=協力隊)の使い方を考えさせてくれるきっかけになる
この記事は税金(=協力隊)が「ムダづかい」になってないかを考えるいいきっかけになりますね。
みなさんが払った税金で活動する人間=協力隊をどうやって使うと効果的なのか。ちょっと考えてみましょう。
ちなみに、ぼくら地域おこし協力隊は、地域の人にうまく使われるとすごく喜びますよ(笑)
この記事は地元の人たちや地域おこし協力隊の活動に関わる人に見てほしいですね。
「地域おこし協力隊は税金なんだ」と気づかせてもらう、いい記事だと思います。
とはいっても地元の人は8割は「地域おこし協力隊?それなに?」ってかんじだと思いますが(笑)
でもちょこっと物申す。地域おこし協力隊のメインの活動は「地域協力活動」って、あたりまえか(笑)
▼ちょこっと記事に物申すなら、このポイントですよね。
都市部から人材を受け入れ、定住を目的とした制度だ。
これは完全に間違ってるわけじゃないんですが、足りませんね。
総務省の公開している資料からそのまま引用すると
(省略)…「地域協力活動」を行いながら、その地域への定住・定着を図る取組。
です。
ということで、メインの目的は「地域協力活動」です。
「地域おこし協力隊」という名前がついているので、あえて説明することもないくらい当然だと思うんですが、いつのまにか定住を支援するような制度だと思われてるみたいです(笑)
「隊員が任期後定住しない=42億円の税金がムダ」というのはウソ
この記事はかなり誤解をまねく書き方をされている、というか完全に間違っているので訂正しておきたいんですが。
隊員自身が定住することへの報酬や助成金はありません。
(定住して起業した場合、補助金の対象になることはありますが、隊員が持ち逃げできる仕組みにはなってません。)
任期が終われば、なんの生活サポートもありません。
地域おこし協力隊に使われる予算の大部分は、隊員への報酬と活動への助成です。
もちろんその報酬と助成金は「地域協力活動」に対してのお金です。
この記事の中で描かれている42億円は隊員の定住のための資金ではありません。
「隊員が任期後定住しない=42億円の税金がムダ」というのはウソです。
「42億円の税金がムダ」というのであれば「地域協力活動に使われた税金がムダ」という意味に近くなります。
「地域協力活動に使われた税金がムダ」かどうかは全国の隊員の活動を見て各々判断してもらったらいいと思います。
▼隊員たちのブログやSNSはこちらから
▼書籍も出てます
地域おこし協力隊についてぼくが思うこと
地域おこし協力隊の処世術!地域の「困ったちゃん」にはみんなの前でdisられるべし!